辻村ちひろ(れいわ新選組・比例代表)7月12日の演説内容
私、この一週間、選挙運動とはちょっと違うのかもしれないと思いながら、でも僕のやれる選挙運動はこれかなと思って、各地の『自然保護問題』が起きている現場を歩いてきました。
まずは『静岡県伊東市』。
ここでは山林を削って作る『メガソーラー』があります。
そういう所に行ってきました。
現地の人が、地元の方々が裏庭を楽しんでた、裏山を楽しんでたそういうところがハゲ山になっていく。
もうどんどん工事進んでます。
そういう現場を目の当たりにしてきました。
次の日は『長野県大鹿村』という所に行ってきました。
ここはリニア中央新幹線のトンネルの出口が出るところです。
すごく綺麗な村だった。
そこのすごく綺麗な水田、そこが残土置き場になってました。もう高さ20mぐらい。
で、虫の声、鳥の声、いろんな声が聞こえた、サウンドスケープ(“音の風景”を意味することば)のあった大鹿村。
ダンプの音ばかりになっていました。
そして昨日から今日にかけて、『長崎県』に行ってきました。
一つは『石木ダム』。
ご存知の方いらっしゃいますかね、石木ダム。
佐世保の人のための水を、川棚町という所にダムを作ってまかなうという計画です。
とっても良い里山です。
そこに付け替え道路がもうかなり出来ていました。
(※付け替え道路:ダム建設に伴って水没する道路に替わる、新しい道路)
でここで僕が一番ショックだったのが、付け替え道路のために墓が移転させられるんです。
墓埋めるんです。
ひどくないですか?
今住んでる人たちも追い出して、ご先祖様も追い出すんですよ。
そこの地域に暮らしてた人たちの“歴史”とか“文化”とか、全部断ち切るっていうことですよ。
すごく悲しかった。
もう、残されたお墓は2つだけ。拝んできました。
でも、死んでまで自分の土地奪われるって、おかしな話じゃないですかね。本当に。
僕は怒りというよりも、悲しくなりました。
それからその足で『諫早湾』に行ってきました。
ちょっとお歳のいった方は『ギロチン』という光景を覚えてるかと思います。
潮受け堤防を作った。
(※潮受け堤防:干拓地などを海水から守るために設けられる堤防。)
(参考:『諫早湾「ギロチン」から20年、深まる混迷と対立でいまだ出口見えず』/ビジネスIT)
今、それで堤防が仕切られています。
でもちろん僕らは自然保護の立場からすると、「堤防を開けて水を出せ」と思っています。
でも、今ここでどういうことが起きているか?
第1次産業やっている“漁業”の人たちは堤防を開けてくれと。海苔が取れないんだと。魚が取れないんだと。そういう主張しています。
一方、入植地に入った第一次産業やっている“農業”の方、「開けてしまうと塩が入ってきてしまう」「自分の米が取れなくなる」って言ってるんです。
これどちらも正しいんだと思うんです。
ていうことは、「第1次産業を守る」と言っている政権が、完全に施策を間違えたんです。
誰一人幸福になってないじゃないですか?
漁業者も困り、農業者も困り、一体誰が喜んだんでしょう。
まあ答えはわかるような気がしますけれど。
そういう状況を目の当たりにしてきました。
もう僕はやはり、『誰かの犠牲の上に立つ繁栄』というものはやめるべきだと思います。
そこに暮らしている人たちは、ただ単に普通に暮らしたいと思っているだけなんです。
その暮らしを奪う、そんな権利は誰にもない。
「日本一個ぶんの暮らしをしましょう」ということを政策であげています。
今のは日本の国内の話です。
世界に広げてみると、僕らの食べ物は外国からいろんなものを取ってきています。
その食べ物を取ってきている中には、貧困の国もあります。
そこでは、子どもたちが貧困の中で働いています。児童労働です。
そういう『収奪』の上に成り立つ繁栄も、僕は嘘だと思う。
そういうことはやめませんか?
だから日本一個ぶんの暮らしをしましょう。
10人が今回、国会に仮に行けたとしても、そんなにすぐに変えることはできないかもしれません。
でも僕は、皆さんにお約束したい。
日本一個ぶんの暮らしをするために、
第一次産業である『農業』、
第1次産業である『林業』、
第1次産業である『漁業』。
これを地産地消の仕組みの中で生き返らせます。
それができたら、僕は日本の自然保護が成立すると考えています。
経済と自然保護は両立できるんです。
そのために僕に力を貸してください。お願いします。
そしてもう一つ、緊急でできること。
自然保護の立場から緊急でできること。
この政策を進めたい。
『どこかを開発するときには、必ずきちんとした合意形成を図る』義務化します、これ。
国が作った“審議会”、国が作った“市民を交えた会議”、これ人選んでますから。
そういうんじゃない、公募型、円卓会議。これを必ず全ての事業に僕は義務化します。
そういう法案を作ります。
ぜひ、そのために力を貸してください。
僕はまだ無名です。
力もありません。
組織も何もない。
だけど、僕の後ろには今も自然保護問題を抱えて苦しんでいる多くの人たちがいます。
僕が見に行ったところだけではないのです。
いろんな所で、いろんな問題が起きている。
今日、ここに来る前に、茨城県の『日本秘湯を守る会』にも加わっているような、本当に山奥にポツンとある一軒宿の方から電話がありました。
「裏山がメガソーラーになることが決まりました」と。
僕も相談を受けていて、いろんなことを…こういうことができないかと、いろいろ戦ってきたところです。
負けました。
そういういろんな人の思いが、僕の背中にはあります。
その背中にあるこの思いを持って、僕は戦っていきたい。
そう思っています。
そのためには、僕のいま目の前にいる皆さんの力が必要なんです。
ぜひ力を貸してください。
横に広げてください。
どんどん仲間を紹介してください。
友達を紹介してください。
横に広げてください。
そして比例は山本太郎と書いてください。
どうしても「自然保護に関心があるから、俺は」っていう人は、ぜひ『辻村ちひろ』と書いてください。
お願いします。
僕はもう地域の人が泣く、その姿を見たくない。
絶対に見たくない。
誰もが笑顔で暮らせる、誰もが幸せになれる、誰一人取りこぼさない。
そういう社会を作ろうじゃありませんか。
(43:20)
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